2025/06/19 17:44

これまで包装紙やシールでお届けしていたジュエリー。包装紙を開けるって意外に片手ではできないこと、あります。
そこで、バリアフリーデザインのジュエリーケースを作ろうと考えました。

福島県は川俣町、伝統の濡れ糸を受けつぐ紺野機業場を訪ね、病気ケガの人にもやさしいケースを作れないだろうかと相談。
加齢や病気、ケガによる手の感触が鈍くなったという方は非常に多く、緩和ケアにセラピードッグ、セラピーホースが導入されるのは
そういった手触りによるメンタル、フィジカルへのプラスの効果を期待してのことです。

ジュエリーケースのデザインも、よい手触りを感じられること、片手で中身を出し入れしやすいことを大切に開発しました。

質のいいシルク織りを極めて、国内外のアパレルデザイナー、国宝重要文化財の保存保管へと卸している機業場。
シルク製品への愛情と技術は類を見ないほどです。
つむぎが織り込まれた味わい深いシルク、なんとも言えないほどの美しさがあります。
縫製は同町の縫製工場トミックスさんへお願いすることに。
私の簡単なデザインをもとに、可能な限り無駄なく使ってワンポイントのかわいさまで付け加えてくれるプロのアイデアは、やはりすごいの一言です。
あっという間にデザインが固まり、サンプルが作られ、発注。
そして完成したのがこちら。
A4サイズのシンプルなジュエリーケース。
そしてすごいのは、取り出し口です。
普段ひもできゅっと絞る部分がふんわり開いたデザインになっていて、片手で取り出しがとっても簡単!

必ずしも密封するのがいいわけではない、マヒになって初めてわかるこのデザインの便利さです。

丸い上部は、幸運の四つ葉のクローバーを模しています。
障害や病気があっても、健康な人でも、幸せに過ごしてほしい気持ちは同じ。
お客様の幸せを祈るジュエリーケース、できました。